パーソナルサービスを要に
金津園のなかで高級店としては後発組だった私たちにとって、一人ひとりのお客様=顧客の囲い込みは至上命題でした。
一度来店されたお客様は、何が何でも絶対にR-GROUPファンになっていただく。そのために必要なことをすべてやりきる・・・その最大の柱は「パーソナルサービス」でした。
お客様一人ひとりの嗜好に合わせた接客こそ、お客様にとって居心地のよい空間を作り出す要であると考えたのです。
高級ホテルの接客に学ぶ
そのために会員台帳には、そのお客様のさまざまな情報がこと細かく記されていきました。
お煙草、来店方法、予約電話の特徴、女の子の好み、飲み物のお好み。ときにはお客様の似顔絵もいれて、突然の来店にも即時に対応できるようにするなど、創意工夫をこらした方法で台帳をつくっていきました。
こうしたやり方はリッツカールトン研修などを通じて、高級ホテルの接客に学ぶことを追求してきたわれわれのやり方でもあります。。
密度の濃い信頼関係
私たちR-GROUPは、高級店としては後発組です。したがって会員数だけのことをいえば、営業年数の多い分私たちよりもはるかに多くの会員を抱えている店舗が、たくさんあります。
しかし、繰り返し繰り返し来店し、電話の声を聞けばすぐに名前と顔が浮かんでくるような、生きた関係を築きあげてきた囲い込みの成功という点で、私たちの努力は期間の短さだけでははかれない密度の濃さを実現できたのではないかと思います。
商売人の魂と誇り
ボロボロになった会員台帳は、お客様商売をさせていただく私たちにとって命よりも大切な宝です。この古い台帳を手にするときの質感には、何ものにも代えがたい、商売人としての魂を呼び起こしてくれる力があります。
パソコンで顧客管理をするようになった今日でも、その原点を大切にしていきたいと考えています。
教育しあう顧客との関係
みなさんを迎える店と顧客層は、こうした生きた関係で結び付けられた信頼を基礎にしています。
観光客のお客さんや一見さんを相手にする商売とは違い、R-GROUPのような会員制の店舗では恥をかき捨てることができない半面、会員様との長いお付き合いを通じて、互いに教育しあう関係をきりむすび、自らもまた接客人としての成長をかちとっていける喜びがあります。
そして、そうした関係こそが、客商売の醍醐味であると確信しています。